ネットでめだかを見ていると、ダルマめだかというのがいます。
身体が通常のめだかよりも短く太く、全体的に丸っこいシルエットです。
姿が愛らしいと人気がありますが、我が家にもダルマめだかはいます。
では、今日はダルマめだかとは何か?についてご紹介します。
ダルマめだかとは?
ダルマめだか。
名前からしても何だか可愛らしい感じがしますが、実はダルマめだかはめだかの種類や品種ではありません。
学術的には「チヂミめだか」と呼ばれ、国立国会図書館のデジタルコンテンツでこの研究に関する資料が公開されています。
ダルマめだかは、ストレートに言うと「奇形」です。
見ていると可愛らしいんですが、この姿は奇形の表れなので、決して当のめだかにとっては嬉しくも幸せでもないのです。
では、どうしてダルマめだかが生まれてくるのでしょうか?
高い水温で
ダルマめだかが生まれる一つの重要な要素は、水温です。
先ほどの国会図書館の資料では、この様に記載されています。
隣接する椎体同志が脊柱のある部分で融合しているため ,椎体数が減少し,体長が短くなっている 。神経(又は血管)突起数は正常と変わらない 。椎体の異常は すでに,化骨のはじまるふ化直後に分かるが,体節には異常はない 。
一般に奇形の表現率も表現度も温度があがればあがる。 感温期は発生の後半期にある。
実際、真夏などに採卵した際、水温が30度以上が続くと生まれてきます。
我が家でもこの夏に採卵したみゆきの卵から、数匹のダルマめだかが産まれました。
ダルマめだかを飼う注意点は?
先ほどもお話したように、ダルマめだかは「奇形」です。
なので、他のめだかに比べて身体が弱く、寿命が短い傾向があります。
- 内臓に負担がかかっている
- 普通のめだかに比べて泳ぐのが苦手
- エサを食べるのが下手
- 他のめだかに虐められる
どうしても泳ぎが下手でエサを食べ損ねる事が多いため、個体的に弱い(成長が遅い)傾向があります。
こうなると、大きくなって縄張り意識を持ち出した他のめだかに追いかけられ、弱ったりストレスなどで最悪死んでしまう事もあります。
また、冬に水温が下がると「転覆病」という病気になりやすいとも言われています。
何にせよ通常のめだかよりも弱い傾向ので、飼うのであれば他のめだかとは違う飼育方法が必要となってきます。
ダルマめだかの飼育方法
通常のめだかよりも身体の構造に問題があるダルマめだか。
可愛いので飼ってその姿に癒されたいという方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、下記の点に注意して育ててあげてください。
単独飼育
他のめだかと一緒だと、どうしてもエサにありつけなかったり、追いかけられたり…と不利益をこうむりやすいので、ダルマめだかを飼う際は単独飼育にしましょう。
ダルマめだかだけなら複数も可能ですが、あまり数がいるとどうしても弱い個体はエサを食べられずに弱ってしまいます。
水流は弱めに
泳ぎがあまり得意ではないダルマめだか。
エアーレーションやフィルターを設置する際は、水流が強くならないよう調整してあげてください。
場合によっては、人口プランツやオブジェなどで、水流が弱い場所を作ってあげて、休める場所を作ってあげましょう。
冬はヒーターを使用
水温が下がり過ぎると転覆病になりやすいとの情報もあります。
また、生まれつき奇形のため、他のめだかには耐えられる事も耐えられません。
そういう意味でも、冬場もヒーターを付けましょう。
この様に、ダルマめだかの飼育はしっかり管理してあげる事が大事です。
通常のめだかよりも身体が弱い、ハンディキャップがあると理解した上で育ててあげてください。
奇形の度合いにもよりますが、管理の仕方によっては普通のめだかと同じくらいの寿命も可能でしょう。
ダルマめだかの是非
姿形が可愛いため人気のダルマめだか。
ネット上ではダルマめだかを作る方法も紹介されていますが、私個人としては故意にダルマめだかを作る事には反対です。
奇形である事がハンディキャップであると承知の上で、あえて奇形を作り出すのは倫理的にどうかと思うからです。
うちのダルマめだかも、真夏に生まれました。
先ほどの動画以外にも何匹か生まれていますが、中にはまともに泳げない子、背骨が曲がり過ぎて歪な体型の子もいます。
泳ぐのも大変そうなので、そういう子達だけを集めて別管理していますが、やはり奇形の度合いが強いせいか長生きは出来ないようです。
そういう現実を見てしまうと可哀想で、無理に作り出そうとは思えません。
ただ、夏の温度管理は中々大変なので、生まれてくるのも仕方ないと思っています。